ドリーム小説

綱吉に対して骸の幻覚が発動し、巻き込まれた俺は床と共に闇に崩れ落ちていた

二回目だからか落下している中でも少し落ち着いていた俺は冷静に疑惑の右手を握った。

というか、頼れるのはもうこの右手しかないんだよ!!

唸れ、俺の右腕!!

人差し指の指輪が煌めいた途端、同じようにブワリと生温いものが広がって、幻覚を掻き消すと冷や汗を掻いた。

ま、まさか、今のって・・・!

焦る俺を余所に物語はどんどん展開していた。




「アルコバレーノはボンゴレのお目付け役ってわけですね」

「ちげーぞ。オレはツナの家庭教師だ」

「クフフフなるほど。それはユニークですね」




本当に楽しそうに笑った骸はいいことを思いついたと言わんばかりに、瞳の数字をまた変えた。

緩く細められた右目には「三」の文字。

確か第三の道、畜生道のスキルは人を死に至らしめる生物の召喚。

ぼたぼたとどこからともなく綱吉の周りに降って来た毒蛇にゾッとする。

・・・卑怯で卑劣な技だよな、それ。




「あんまり図にのんなよ骸。オレは超一流の家庭教師だぞ」

「十代目・・・!伏せてください!」




来たか。

リボーンの言葉に被せるように、最高のタイミングで骸に向かってトンファーが飛んできた。

声と共に投げ込まれたダイナマイトが綱吉を襲おうとしていた毒蛇を吹き飛ばす。




「ヒバリさん!!獄寺君!!」




ズルズルと引き摺るように部屋に入って来た恭弥と隼人に綱吉が歓声を上げた。

俺はボロボロで肩を組み合う恭弥と隼人を見て噴いた。

スゲー!!マジであの恭弥が肩貸してるー!!

笑いが止まらずゲラゲラとやっていると、恭弥と目が合った。

一瞬情けない顔をして不貞腐れたようにもう一度険しい顔を作る。

あぁ、拗ねてる拗ねてる!無理!やっぱおかしい!

笑い続ける俺に照れてか、恭弥は少し赤い顔で借りは返したと肩から隼人を捨てた。

まぁ、フラフラしてるし、顔は僅かに赤いけど、その眼は合格だ。

怪我は酷いけど、お前が元気になって良かった。




「わかったか骸。オレはツナだけを育ててるわけじゃねーんだぞ。まぁ今回はほぼのおかげだが」

「は」

「それは彼らがに育てられたと?」

「え」

「あぁ。は敵になってまで、こいつらをここまで引き上げてきたんだ」

「ちょ」

「気に入りませんね」




俺を放って何の話をしてるんだ、お前達はー!!

え?ちょっと待ってよ!

俺、家庭教師気取ってみたけど何にも出来なかったよって話をお前にしたよな、リボーン?!

何でここまで来れたのは俺のおかげだ!みたいなことになってんの?!

え?えぇ??

混乱する俺を余所に恭弥がギラギラした目で骸を睨んでトンファーを構えた。




「覚悟はいいかい?」

「僕とボンゴレの邪魔をしないで下さい。ボンゴレを手に入れ、世界を滅ぼして僕とは新しい世界の創造主となる」

「は」

「遺言でも聞けないね」

「クフフフフ。本当に気に入りませんね、雲雀恭弥。君から片づけましょう。一瞬で終わりますよ」




激しくぶつかり合う骸と恭弥にトンファーと三叉槍が悲鳴を上げる。

俺は寝耳に水状態が続いて、ポカンとして二人の戦いを見ていた。

え、俺、そんな話知らないんですけど、骸さん・・・?

何これ?暴露大会か何かなの、コレ?

俺は何とも言えない気持ちで深く溜め息を吐いた。




「君の一瞬っていつまで?」




速すぎて見えないのかポカンとしている綱吉に苦笑して、骸と恭弥に視線を戻す。

やっぱお前ら体術は同じくらいか。

恭弥の皮肉めいた言葉に、骸は距離を取ると手っ取り早く終わらせようと桜の幻覚を見せた。

だが、おそらくこれはもう効かない。

シャマルが隼人に処方箋を持たせ、恭弥は弱点を克服してるはずだから。

いつの間にか隣に来ていたリボーンが帽子の唾を少し上げて、頭上に広がる幻覚の桜を見上げる。




「シャマルにしては気が利いてると思っていたが、お前が処方箋用意させたんだな、?」




桜クラ病を克服した恭弥が強烈な一撃を骸に食らわせて、骸は吹き飛んで戦いは終わった。

リボーンの目に恐れをなした俺は小さく頷いて、逃げるように素早く恭弥の元へ向かった。

骸を倒したことに歓喜する一同の声を聞きながら、フラリと傾いた恭弥を抱き止めて労う。




「お疲れ、恭弥」




慌てる綱吉達に心配ないと声を掛けて、恭弥の顔に掛かる髪を払ってやる。

まぁ恭弥なら一月あればこの程度の怪我は治るだろう。

そっと起き上がった骸と目が合った俺はここから始まる本当の戦いに大きく溜め息を吐いた。

ここからは俺の出番はない。

頑張れよ、綱吉。

そして自分の頭に拳銃を突きつけて笑って引き金を引いた骸は、禁弾である憑依弾を用いて他人の身体で蘇るのだ。


* ひとやすみ *
・兄様差し置いて勝手に好き放題言っております!!笑
 何やら右手の秘密が分かったような微妙な所。真実は如何に?
 恭弥と隼人の肩組んでるシーンが好きで好きで仕方ないのは私だけですか?
 自分で出られたのに隼人に一応借りを作ったと言ってる辺りが可愛くて仕方ない!何だあれ!笑
 詰め込んで長くなるかもだけど次がラストかな?                             (10/09/24)