でたらめギミック


12. The face of the bottom of Snape.


ドリーム小説

あぁ、どうしてこのクラスは問題ばかり起こすのでしょうか。
その後も、おできを治す薬の調合中にとんでもない事が起きた。
大鍋が爆発したのだ。
当事者のネビルは薬を全身に浴びて緑の煙を出していた。



「おおかた、大鍋を火から降ろさないうちに、山嵐の針を入れたんだな?」



えぇ?! 何かおかしな色の煙出てるのにそんな落ち着いてていいの?!
ネビルと同じように鍋を火にかけたまま山嵐の針を入れようとしていたはパニックに陥っていたが、不意に魔法薬の威力を思い出して少し落ち着いて医務室に向うネビルとシェーマスを見送った。
手に握っていた山嵐の針をそっとバットに返して何もなかったように振舞う。
ごめんネビル。そしてありがとう。
が心の中で謝っていると再びスネイプ教授はハリーを苛めてグリフィンドールから一点引いた。

授業後、悲しそうにしているハリーの背中にはもう一度頑張りましょう、と念を送った。
地下室を出ようとすると急にローブが引っ張られて喉が絞まり、グェと唸った。
振り返るとスネイプがの首根っこを掴んで立っていた。
が隣に居ないことに気付いたハーマイオニーが振り返ってそれを呆然と見ていた。



「ウィンスコット。話がある。残りなさい」
「え……? はい。……ハーマイオニー、またあとで」
「あ、え、えぇ」



の助けてオーラが見えていたハーマイオニーではあったが、音を立ててしまっていく扉に謝りながら手を振るしか出来なかった。








***










「一体お前は何を考えているッ!!」



準備室というか教授の私室に猫のように首根っこを掴まれて運ばれたはポイっとソファに捨てられた。
何が何だか分からないはただただ怒っている様子のスネイプを見上げるしか出来なかった。



「あの、スネイプ教授……?」
「なぁにがスネイプ教授だ!! 気色が悪い! いっそいつもの呼び方の方がよっぽどマシだ! さっきの事件もお前が起こしたものかとヒヤヒヤしたぞ!」
「何で私が……」
「ふん! どうせお前も山嵐の針を入れようとしていたのだろうが」
「(ば、バレてる……ッ)」
「あんなトンチンカンな失敗する奴がお前以外にもいたなんてな」
「スネイ……!」



ギンッ! と、取り殺されそうなくらい強烈な睨みを効かされて黙り込むしかなく、は状況を整理する。
どう考えても何かの勘違いだとしか思えない。
何考えてるって言われても、普通に学校生活してます、としか言いようもなく、だからと言ってそんな事言おうものなら今度こそ殺される気がする……。
ちらり、とスネイプを窺うと大きな溜め息が降ってきた。
スネイプは杖を振って紅茶を入れ始めた。



「よかろう。いい訳くらいは聞いてやる」



紅茶の入ったカップを手渡されて思わず頭を下げると、驚くくらい柔らかい表情で苦笑しているスネイプがいた。
目を瞬いて動揺を隠すように紅茶に口を付けるとは思わず声を漏らした。



「あ……」
「そうか。今はコーヒーを好んで飲んでいたか。淹れなおすか?」



小さな声を聞き取ったスネイプがそう聞くとは横に首を振った。
淹れなおす必要なんてない。
その紅茶はが一番好きな銘柄の紅茶だったからだ。



「さて。なぜ縮み薬を服用してまでホグワーツに来ている?」
「え?」
「大体すぐバレるような事だろうが」
「え? 校長から聞いてないんですか……?」
「校長……? まさかお前また危険なことに首を突っ込んでいるのではなかろうな!」
「え、まってください!」
「えぇい! 嘘臭い敬語はやめろ!」
「スネイプ教……」
「気色が悪いぞ、!」
「あぁ! もう! セブルス・スネイプっ!!」
「…………ッ!」



ようやく黙ったスネイプには溜め息を吐きたかった。
話は最後まで聞いて欲しい。
どうやら校長は説明するのを忘れてしまっていたようだ。
が説明していないのも何となく想像がつく。



「私の名前は・ウィンスコット。偽名じゃないし、縮み薬でもないです。それと・ウィンスコットは私の母です」
「……今、何と?」
「と言っても、義理の母って事に……あの教授? 聞こえてます? おーい?」



呆然とした顔で立ち尽くしてるスネイプの顔の前で手を振るも薄い反応しか返ってこなかった。
は今度こそ溜め息を吐いて空っぽのカップをテーブルに置いた。



「用がないなら帰りますね」
「……あぁ」
「紅茶美味しかったです」
「……あぁ」
「あと、もう少しグリフィンドールに優しくしてくれてもいいと思います」
「……あぁ」
「…………また紅茶飲みに来てもいいですか?」
「……あぁ」



はほとんど無意識の人に約束を取り付けるなんて少々ズルイ気がしたが、あのスネイプの裏の顔を自分だけが知っているような気がして何だか面白さがこみ上げてきた。
気が付けばそんな約束を口にしていて、ハッとしたが返事が返ってきて苦笑しながら部屋の扉を閉めた。



「(人の話を全然聞いてくれないし、もう少し養子だって黙っとこう)」


ひとやすみ

・ようやくスネイプ教授とのふれあいですvv笑
 うちの薬学教授はずいぶんと面白い方です。   (09/04/02)